ぃよう

　今まで"ぃよう"と"ぃよっこらしょ"の"ぃ"は同じだと思っていたが、考えてみたら驚くべき結論に至ったのである。

　"ぃ"という言葉がなぜ頭に付くのか。どちらも言葉の始まりは"よ"で、イ段とは何ら関係が無い。これから自分の考察を表明したいと思う。


　"ぃよう"の方だが、口の形に注目して欲しい。"ぃ"の段階で口は横に開かれる。これは軽い笑顔にも相当する口だ。つまり笑顔の時に声を出すと、イ段の音が発せられることになる。
　比べてみると分かる。
　"よう"
　"ぃよう"
　"よう"と聞くと、よりとっつき難さがあるというか、そこそこの関係がある者に使ったりするイメージが強い。"ぃよう"は剽軽な者、もしくは同い年の者に気軽に使うようなイメージがある。
　そんなイメージを持つのも、人間は初めから"ぃ"が親しみを込める言葉だと感じているからだ。
　"ぃ"を付けると笑顔になる。よって言葉に親しみを込める為に自然に発生した物なのだ。
　さあ皆も使ってみよう。"ぃ今回の広告ぃ予算の件ですが"　ただしマジメな場面で使うとバカだと思われるので注意。

　次に"ぃよっこらしょ"だが、別に力を入れるときに親しみを込めたいが為に言っているわけではない。歯を食いしばってみると分かる。口をすぼめて歯を食いしばる者はそう居ない。大抵、口端を引きつらせる。その状態で声を出すと"ぃ"が出る。

　因みに自分が使う辞書のなかに"よっこらしょ"があったが、
　特に、老人などが立ち上がったり、歩き出す際に言う一種の掛け声。
　と書かれていた。歩き出す際に"よっこらしょ"という者は見た事が無い。


　と、このようにどちらも同じような原理で"ぃ"が出ているが、出る理由が違って居た。全く以って吃驚仰天だ。